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みどりの東北元気キャンプ2012について(14)未知なる課題に取り組むための工夫(4)何を教え、何を待つのか?

◆ちょっと待て・・・の真意◆

「ちょっと待て すぐ手を出すな 口出すな よく見 よく聴き よく考えよ」には続きがあります。

「我々の使命は、子どものマステリーを育むことにある」とするものです。

「マステリー」とは、「辛かった体験、恐かった体験には何ほどかの意味があり、この苦しさに耐えられる、乗り越えられる」との意識や感覚を強めることであると、以前に書きました。

子どものマステリーを育むには、キャンプの活動の中で、未知の課題に、子どもが自ら挑戦し、それを成し遂げ、それを自分自身の力として自覚させる必要があります

冒険キャンプと親子キャンプのディレクター大熊雅士先生は、この意味について、こう言います。

そのために、支援者は、子どもが活動に安心して取り組めるようにサポートすることが大切であって、活動そのものをサポートすることではない事を示したものです。

支援者が子どもたちに手取り足取り教えたり、手助けしてしまうと、子どもたちがその活動を終えることはできます。活動が目指す目標は達成できるのですが、活動を成し遂げたからと言って、自信を持てるようにはならないのです。

大熊先生は言います。

「そのような手助けした活動には、支援者の「どや顔」だけが存在するだけであって、このキャンプの主旨である「参加したすべての子どもにマスタリーを得させること」を実現することはできません」。

◆教えるものは何か◆

では、まったく教えないのか、手伝わないのかといえば、そんなことはありません。

「○○の達人」は、子どもにその活動にどうしても必要なスキル、安全確保のためのスキルを教えるものです。

親子キャンプでは、子どもたちは無人島に渡り、一晩を過ごします。自分たちで、テントを組み立てます。このテントは、木を組み合わせ、そこにブルーシートを巻きつけるものです。

そこで肝心要になるものは、何種類かのロープの結び方でした。この結び方の基礎、基本は、前の日に子どもたちに教えます。全員が「ロープの達人」の証明書を持って、無人島に渡りました。

ロープのどこを結ぶのかを、支援者は伝えます。そして、「ここは○○結びで、お願いします」と伝えます。テント作りで一番重要なポイントは、子どもたちが担当するのです。この方式のテントは、ロープワークが全てです。これをマスターしておかないと、自分たちでテントを作り上げたという感覚が生まれません。

ですから、写真の通り、大人はほとんど手を出さず、子どもたちだけで作り上げていくことができるのです。

活動そのものを手伝わなくても、何をしたらよいのか戸惑いつづけるのではなく、互いが手を携えながら、活動に専念できるように支援者は意識するのです。

支援者は、子どもが自分でそれを成し遂げたと思える活動になるようにすることだけを考えます。そのために見守ることと、教えること、手伝うことと、任せるところが、定まっていくのです。